凛として

小迫正実(Masami Kosako)個人のブログです。

プライベートの使い方〜スペインで学んだ、楽しく生きること〜

日本人は働き過ぎである。

よく言われるが、誰が言っているのか、いまいちわからないところがある。雑誌やTV、インターネットで世界と比較したデータを出されるが、ドメスティックで内向き志向な日本人は海外の動向はあまり気にかけないだろう。つまり、大半を説得させることができないのだと思う。

 

さて、そんな働くという部分ではなく、日々の過ごし方について書きたい。俗にいうプライベートについてである。

私は、学生時代1年間スペインに住んでいて「楽しく生きる」ということを学んだ。楽しく生きることの構成要素は3つである。

1.食べること

2.友達や家族と過ごすこと

3.ひとりの時間をもつこと

どんな本にも書いてある単純なことだが、スペインでの出来事を交えながら説明していきたい。

 

まずは食べるということ。おいしいものを食べると、幸せになれる。だから楽しいと感じる。食べるものが体を作る。だからおいしいものを食べれば、楽しく生きられる。

スペイン人は本当によく食べるのだ。朝は、トーストにトマトすり潰したソースに生ハムを載せたもの。昼は、レンズ豆のスープやパスタ、夕方にカフェで甘いものを食べて、夜はバルで一杯。家に帰って、ママの作った料理をひとつまみ。それでは太ってしまう、という意見は甘んじて受け入れるとするが、これだけ食べることが楽しいと、次の日もまた次の日も楽しいと感じられる。

では、日本ではどのようにそれを活かすか。やはり、健康的に野菜を摂取しながらも、新鮮で季節の食材を食べることが、楽しんで食べることに当たるだろう。お気に入りのレストランやビストロを見つけて、月1回通うことで、季節感を身につけ自分の中でのおいしいと思う基準を見つけてほしい。

 

次に、友達や家族と過ごすことが、楽しく生きることの第2要素である。都会に長く一人暮らしをしたり、仕事が忙しくPCに向かい合ったりしてばかりいると、家に帰った時には人と話すのが面倒になることもあるだろう。そんなときこそ、毎日親しい人に話しかけてみよう。

というのも、日々の出来事を共有することで、うれしい時も困ったときも、友達はそばにいてくれる。家族はあなたを後押ししてくれる。

スペイン人はよくしゃべる。家でもカフェでも。ほんのちっぽけな出来事も、冗談を交えて人々と共有する。人はだれだって落ち込んだり、楽しかったりと気分にアップダウンはある。日々を知っているからこそ、大事なときに彼らの言葉が支えになったり、きっかけになる。新しい視点をくれるはずである。

毎日話すことが、楽しく生きることではないかもしれないが、自分が最高潮や絶不調のときに楽しく乗り切るためには、日々の「関係」が大切である。

 

最後に、ひとりの時間をもつことで、人生はもっと楽しくなる。2番目の、「友達や家族と過ごすこと」と真反対の考えとも捉えられるが、別の時間枠として考えてほしい。

スペイン人は自分の部屋にこもり、本を読んだり日記を書いたりする。もちろん日本人もするのだが、彼らは「ちょっと考え事あるから、部屋にこもるね!じゃあね!」というノリで部屋に行く。

ひとりの時間をもち、自己と対峙する時間を大切にする。自分という軸を見失わないように、心がけている。いまの時代、SNSの「おかげ」でいつでも繋がっている私達だが、なにも持たずひとりになることがより重要になる時代がやってくるだろう。 自分を知ることが、自分が楽しいと感じられることに気づく一番の近道かもしれない。

 

プライベートを楽しむには、

1.おいしいものを食べ

2.友達や家族とよく話し

3.ときにはひとりで考え事をする

ことが重要です。

この3要素を保って生きるのは、簡単ではありませんが、続けてることで見えてくるものは大きいです。