凛として

小迫正実(Masami Kosako)個人のブログです。

アイデアを思い付いてから形にしていくまでを、フランス人作曲家と話した

先日参加したキャンプに、フランス人の作曲家がいました。
27歳で、パリコンセルバトワール出身。ピアノと打楽器を作曲する方で、作曲と並行して音楽哲学を教えてるとのこと。

茨城の霞ヶ浦(ってところ、よく知らないところ)でキャンプがあったため、帰りの電車で1時間半くらい時間があってその作曲家さんと話し込んだわけです。

至極真っ当な話し合いをしました。
イデアを思い付いてから、作品に至るまでどういうプロセスを踏むのか。

簡単にまとめて見ました。
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イデアを思い付くまでのプロセス
・ 基本的に、依頼されたものであろうとなかろうと、常にアイデアを考える
・いくつか小さなものが出てくるが、覚えてられないようなアイデアは捨てる
・考え続けると、強烈なアイデアが出てきて、そればっかり考えるようになる
・the strongest なアイデアを膨らませていく

イデアを膨らませていくプロセス
・基本的に紙とペンを使うそうです(彼の場合、五線譜ですね)
・アイデア(作曲ではモチーフと言われる)を紙に書きながら、テンポやリズム、楽器の構成などをきめていくそうです。
・紙に書いたアイデアが形になると、ドラフトができます。
・ドラフトを何度も見直し、書き込みます。

イデアを完成させるプロセス
・ほぼほぼできた作品を、最後はPCで清書します。
・PCに起こしてみると、記号が抜けていたり、伝わりにくい部分があるので微修正します。
・完成です

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上記では、アイデアが形になり完成するまであっさり書きましたが、実際は3、4ヶ月かかるそうです。
3、4ヶ月、アイデアを形にするための道具を訊きました。

gmail : 依頼人とやりとりするための道具です
evernote : いろいろ書き留めておくためのノートです
・ net vibes : RSSです。テレビを持っていないので、ネットからの情報はとても大切だと
スマホ付属のボイスレコーダー : いいメロディーが思いついたら、吹き込みます
・ コーヒー :オフィスと自宅で1日4杯飲む(胃が痛いそうです)
・ finale :  作曲した作品を清書するソフトです


evernoteボイスレコーダーを使いながらも、紙の上でアイデアを膨らませていくスタイルはすごく共感が持てました。(向こうは、クラシック音楽界のエリートだけど・・・)
あと素晴らしいのは、3、4ヶ月かけて作品を作ることを、できるだけシンプルな道具と付き合いながら、淡々と行っていることです。


まとめというか、個人的な目標は、彼のような人が使う「淡々とした」サービスやプロダクトを作ることです。