高校1年生のころ、縁あって、フィリピンに2週間ほど交換留学に行った。
その頃はなにも知らないガキで、ただただ汚い街も好奇心を満たす対象でしかなかった。
大学1年生のとき、ホストファミリーに会うべく再度フィリピンへ。
このときがノマド精神の始まりかもしれない。世界中に友達がいる。友達は会う頻度が問題ではなく、根本的に考えていることに共感したり、本当に意見を言い合ったりできることだと知った。
そして2011年の夏、もう一度フィリピンへ。ホストブラザーやその友達と会ったりしつつ、街を案内してもらった。本当の生活を見にでかけた。
彼らは1日100円を稼ぐために、果物を売る。野菜を売る。タクシーを運転する。
稼げる額は、その日食べていける分。
今から就職しようという自分にとって、生きる分働くという感覚は当時わからなかったが、今になって考えるとおそろしいことである。
今日、自分は自分が食べる分の働きをしたのか。現在、自分でなにかを作り出す仕事をしていないので、感覚がさらに薄い。
一日を振り返る。
朝ご飯、電車代、パソコンの電気、昼ご飯、帰りの電車、友人との晩ご飯、そして家賃。
これだけを賄える働きをできたのだろうか。
その日暮らしという働き方から、自分の働きを見直す。終身雇用の時代はとっくに終わっている。いつ自分の仕事がこの世からなくなるかわからない。だからこそ、ベストを尽くし自分の仕事に価値をつけなければならない。
僕はフィリピンからそんなことを学んだ。