凛として

小迫正実(Masami Kosako)個人のブログです。

炎上中のプロジェクトを消火して、システムリリースした話

2014年12月、横の部署で炎上しているプロジェクトがありました。どうも仕切りが悪いし、リーダーも不在で、だらだら進んでいるように見えました。

なぜか自分の中の正義感が出てきてしまって、上司に私は言ってしまったんです、「あのプロジェクトひどいですね。私が仕切りに入りましょうか?」と。

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12月末から、コミュニケーション面でいろいろ手伝うようになり、年が開けた1月に正式にプロジェクトリーダーになりました。

いろいろ至らなかった反省文を書くほうがラクだと思いますが(世の中にあまたあるブログも、反省点をあげている部分が多いので)、私はうまくいった点をあげていきます。

 

3つ挙げるのが好きなので、3つ紹介していきます。

  1. コミュニケーションについて
  2. 優先順位について
  3. メンバー内の時間管理について

 

コミュニケーションについて 

一つ目のコミュニケーションについてですが、私が正式にプロジェクトリーダーになる前におこないました。それは、企画チームからの提案と開発側からの返事に際して、私を通してコミュニケーションすることでした。

私がチームに入るまでは、誰も行き来できるとてもフラットなチームで、開発メンバーも「なんでもやります!」という雰囲気で気持ちいい文化でした。ただ、良くないことがあるとすると企画チームも開発チームもよく考えないで発言したり、よく考えないで決め事をしてしまうことでした。フラットなチームが成立するには、全員のレベルが高い、つまり、ある程度誰の力を借りなくても仕事ができる状態が必要です。残念ながらそこには達していませんでした。

なので、面倒ではありますが、責任者といいますか代理人である私が企画チームと開発チームの間にたってコミュニケーションを整理しました。どっちかというと開発チームよりの立場で切った貼ったをしましたが、自分の思惑をほとんど出すこなく全員をまとめていくのは正直しんどかったです。コミュニケーションの道を整理することで、プロジェクト自体は道に迷うことなくまっすぐ進むことができました(時間通りには着かなかったけど)。

 

優先順位について

2つ目は優先順位についてです。コミュニケーションを整理したおかげで、企画チームと開発チームを俯瞰的に見ることができるようになりました。なにせ炎上中にプロジェクトに入ったので、情報のレベル、粒度、すべてがグチャグチャでした。情報を整理し、達成すべきことを再確認してプロジェクトを再スタートしました。

プロジェクトを進めていると、企画チームは「私のアイデアは世界一だ」と言わんばかりに中身のない要望を持ってきます。私はそれに対して「なにをどうしたいのか?それが必要な理由をきちんとまとめてください」と突き返し、本当に必要なものをあぶりだしました。開発チームに関しては「これは、で、できません><」としばしばなってしまうので、「なにがどうできないの?ネックになっているのはなにで、代替案はあるの?」というのを開発チームにひたすら繰り返して訊きました。

情報を整理し、アイデアを固め、実際の現場には工夫を強いる、これを繰り返せば自然とどの機能から開発していけばいいか明確になり、マイルストーンを立てることができました。これとあれとそれは、〜月〜日まで、次の目標では、これを。最後にこれを作って、完成だね!という具合に。

あいつは口だけだ!と言われることも多かったですが、まとめる役が必要で引っ張る役が必要でした。リーダーシップを学ぶいい機会と捉え、なんとかやりぬきました。

 

メンバー内の時間管理について

3つ目は時間管理についてです。炎上中のプロジェクトゆえ、全体の3分の2は早く帰れない日々でした。終盤に差し掛かると、全員の物理的体力と精神的体力が限界に近づいてきました。私は、自己申告で早く帰る日を作るように促しました。

飲み会がある日は帰る、だけど前日か次の日は早く来る、というような感じで。

「え!当たり前じゃない?」と言われるかもしれませんが、システム開発はなぜか夜のほうがはかどったり、夕方から大きな修正が入ったりしまして、なかなか時間のコントロールができない。

なので、早く帰る日ルールを作って、朝早く来る習慣も同時に身につけてもらうことで、チームの「体力」を回復させることができました。

 

他にも

たこ焼きを差し入れたり、スターバックスのサンドイッチを買ったり、落ち込んでいるひとにフラペチーノをおごったり、とあの手この手で乗り切りました。

リーダーシップを持っておこなったのは、こんなもんです。コミュニケーションを整理して、優先順位をつけて、早く帰る習慣をつける。当たり前のことを当たり前にさせる実行力が必要でした。傍観するのと実際やるのはかなり違いました。

 

最後に

もう一度言いますが、正直しんどかったです。だけど為になりました。人はどんなことで動くのか、人はなにを考えているのか、プライドを持って仕事をするとは、などちょっとだけ理解出来ました。

もっとかっこよく書きたかったし、かっこよくまとめたかったけど、ただの日記になってしまった。