凛として

小迫正実(Masami Kosako)個人のブログです。

チームでプロダクトを作る際の、コンセプトメイキング

ちょっと時間ができたので、仕事に関して最近思っていることをまとめてみます。
チームでプロダクトを作る際の、コンセプトメイキングです。
 
私は、ウェブサービスの会社の広告部門で働いています。業務の内容は、プロダクト(一般的にいうとシステム)がスムーズに作れるように、企画メンバーと開発メンバーをうまくとりまとめながら、プロジェクトを前に進める仕事をやっています。
 
2014年7月に転職して、もうすぐ一年。いろんなプロジェクトに関わり、大小合わせて今じゃ12個くらいプロジェクトが走らせています。(クリエイティブ・ディレクターの佐藤可士和さんは、30個くらいプロジェクトを走らせているらしいので、まだまだですね。)
 
転職してからずっと関わらせて頂いているチームがあります。信頼できるチームリーダーと一緒に1年間かけてチームとして結束させてきたチームです。4月からそのチームで、新しいプロダクトを作ることになりました。結構、私としてはテンションが上がっているし、メンバーの熱気も伝わってきます。
 
 
先週、コンセプトを無事に練り上げ、会社のサービスを統括している方からもGOサインができたので、コンセプトを練り上げるプロセスをまとめます。
 
 

1. まずお題について全員でただただ話す

時間がないプロジェクトでは、プロジェクトマネージャーや企画職の人が「えいやー」って仕様書をもってきて、プロダクトを作ることが多いのですが、今回はチームでオリジナルなものをつくるよう社内の大きなプロジェクトチームから依頼を受けました。結構うれしいです、チームとして仕事が来るのは。
その際に心がけたのは、いきなり結論にもっていかないことです。1日1時間×2週間、ひたすらどんなものがいいのか話し合いました。初めは話し合いに慣れていないメンバーも、3日目、4日目ともなると意見がドンドン出てきました。スケジュールを自由にさせてもらっているという利点がありますが、全員の思いの丈を一旦全部吐き出すというのは良いプロセスでした。
 
 

2. 目的を再確認する

2週間散々イメージを共有していると、発散しすぎたり、よくわからない方向に走り出します。2週間が終わるころ、社内の大きなプロジェクトが何を考えているか、再確認するプロセスをいれました。会社では、こう考えていて、これを達成したい。そのためにうちのチームができることはなにか。
このプロセスをいれることで、メンバー全員の頭がシャープになりました。
 
 

3. ミッションを考える

社内のプロジェクトの方向性を再認識し、イメージをたくさん持った状態で、私たちはミッションを考えました。このミッションというのがややこしいのですが、スターバックスでいうと「サードプレイスを提供する」といったものです。顧客に最終的に届けたい価値ですね。私たちは広告の部門に属しているので、顧客が広告主になってしまいますが、その過程で価値を提供するのはウェブサービスを使うユーザー、という複雑な構造です。
このミッションについて、自社、広告主、ユーザーの全員がハッピーになるようなミッションを考えるのに、2〜3日ほど使いました。
 
 

4. コンセプトを固める

走るべき方向性を確認し、最終的に届けたい価値(ミッション)を決め、イメージを固めていくことが、私はコンセプトメイキングだと思っています。上記の3要素が揃っていれば、あとはイメージを実際に言葉に落としていく、かつ脱線しているテーマについてはそぎ落としていく作業です。
上記のプロセスを丁寧にやったおかげで、これは1日で済みました。勢い余って、TO DOまで落とし込むことができました。
 
 
この4つのプロセスで生まれた、ミッションとコンセプト、広告主とユーザーに届けたいものをきれいなストーリーにして、資料にまとめて発表したのが先週というわけです。
みんなでじっくり話し合い、目的を再確認して、最終的な価値を考える。それをもとに話し合いの内容をまとめる。これがコンセプトメイキングです。
そのあとのストーリーづくりと資料まとめが一苦労なのですが、これはまた気が向いたときに書きます。
 
チャオ。